猫の話いろいろ はじめに 


 

 

 

 

 

社長ブログ

つれづれ猫話

第一回        (猫の価格って?)

 

 

 

 

湘南子猫物語オーナーの吉田信昭です。長いことややこしい眼病にかかり、プログを開始することができませんでした。

目の方が最近ようやく復活してきましたから、プログを開始します。題名は「つれづれ猫話」普段店では話しきれないお話をまとめていきます。第一回は、皆さん関心の深い、猫の値段に関しましてですね。「店によって、なぜ同じ種類の猫でも値段が違うんだ」お客様の疑問多いですよね。その辺のお答えをしていきますが、まず猫の金銭的やり取りの値段っていつごろから発生してきたのでしょうか?その辺から紐解いていきます。

猫の値段 江戸時代後期は価格が高い猫一匹で、何と馬5匹分の5両

はっきり文献に載っている猫の価格としては、もっとも高価な値段のようです。江戸時代後期の猫の値段、「上品の所にては、猫の価金五両位にて、馬の価格は一両くらいなり」(甲子夜話・江戸後期平戸元藩主松浦聖山の随筆)いきなり話がずれますが、甲子夜話著者聖山は、いつの間にか野球の故野村監督の言葉として有名になってしまった「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」の名言の元祖。   

そもそもこの人の言葉を野村さんが引用したわけなんですね。しかも聖山は大名には珍しい剣の達人として有名な人です。剣の達人としての勝負における深く達観した言葉でしょうね。なんかすごそうな人ですね。この人調べてみると剣の達人だけでなくいろいろと(いい意味でも悪い意味でも)味のある面白い人です。
 話は戻りますが、上品とは、ここの場合、可愛い・きれい・品があるの上品ではなく、よくネズミを捕る猫との意です。
猫そのもというより、その猫のネズミ捕りの「才能」に対する価格です。しかも地域的に養蚕業の盛んな地域が特に高かったようですね。ここの価格もその様です。

当時生糸はたいへん貴重な現金収入です。ネズミにより蚕そのものが食害されます。養蚕農家にとって致命的なことですね。

私事ですが、私の父親は仙台が本店の東北では最大手銀行の銀行員でした。私が小学校低学年のころからあちこち地方に転勤になりました。最初は小さな町から(東北の小さな町ですから50年前は思いっきり田舎でした。(笑))父は歴史が好きな人でその地方地方の見るべきところをいろいろ連れて行ってくれました。多分仕事がらみでついでに連れて行ってくれたところも多いのですが、その一つに地域の大きな養蚕農家がありました。仙台では見たことのないような茅葺の大屋根の2階屋でした。広い玄関・玄関土間・座敷も奥の知れないくらいの大きな屋敷そしてそこは当時現役の養蚕農家だったと思います。上の階で仕事しているんですと、2階も見せてくれようとしたのですが、そんな大きなつくりの農家ですから、2階への階段もさぞ大きかろうと想像したのに「アレッ階段ってどこ?」一階部分を見回しましたが見当たりません。もしかして階段ない?きょろきょろしている私をしり目に家の人は1階の天井から梯子の様なものを下ろして天井に空いた小さな穴に引っ掛け、こちらどうぞと案内されました。今でいえばアパートのロフトの梯子ですね。このこと後々まで疑問でしたが、今回養蚕農を改めて調べてみてやっと判明しました。普段はネズミが上に上がれないようにして最初から作らず、必要な時だけ梯子をつける、いわばあれはネズミ返しだったのですね。養蚕農家は蚕の飼育現場に絶対にネズミを入れられません。ほとんどの農家が、ネズミ捕りの腕のいい猫を腕に応じて時に高額で買っていました。

 現代の日本人にはピンとこない話かもしれませんが、人と猫との出会いの始まりの遠い昔から猫とネズミと人の関係はこんなものでペット感覚というより人にとってのネズミ捕りというヤマネコの特性を人が利用する中で関係性が産まれて形になってきたものです。この時の野生のヤマネコはリビアヤマネコと思われています。ヨーロッパを代表する3ヤマネコの中でも、リビアヤマネコは日本の動物園にもいないですよね?少ないリビアヤマネコの動画を見ての感想から私もそう推定します。この辺りは別の項でお話しします。このことは世界に飼い猫が広がっていくことにもつながります。

 日本の有名な鼠害の話といえば戦後すぐ瀬戸内海の島々で、ネズミが大繁殖し、そのときはネズミの大群に対抗して瀬戸内の町の一つが4000匹の猫軍団を結成して大真面目に町を挙げて出陣式も執り行われたようです。当時の地方紙の一面に出陣式の様子が載っています。

この時のネズミの増え方は半端なものでなく、やや気色の悪い話ですが島によっては昼間でもネズミを踏むことなく道を歩けなかったそうです。当然食料をみな食われ地元の人にとっては笑い話ではなく、ただでさえ戦後の食糧難のころです。まさに食うか食われるか本気の戦争だったと思います。似たような話は世界中にあったようですね。最終的に人が敗北して島から出ていかざる得ない場合もあったみたいですよ。次回からは同時並行で「youtubeの猫たち」という項目も進めていきます。続く・・・

 

 

 

 

お問い合わせ

電話番号: 046−269−8753
メールでのお問い合わせ

[営業時間]
毎日10:00~19:00
水曜日のみ午前中営業